「ビッククラブの質」
遠征3試合目のサンパウロ戦。
相手は二十歳以下のチームだが、レベルは、そこらへんのプロフェッショナルなんかより数段に高かった。
コリンチャンス戦、意識はしてなかったけれど、名前負けしていた自分がいた。落ち着いて、ドミーナをし、無理をしなければ、ボールを失うことはなかった。それが、相手を意識しすぎ、ミスを繰り返し、落ち着いた頃にはゲーム終盤。
せっかくのビックチームとの試合を、相手と戦う以前に、自分に負けて、ビックチームと自分とで、どこが足りないかを確かめれなかった。
言ってしまえば、遠征中、チームを探す上で1番チャンスが転がっていた試合だった。
そこで結果を出せずに終わった。
そして次の日のサンパウロ戦。
悔しくてたまらなかった気持ちを、切り換え望んだ。
サンパウロは、自分達に敬意を持って接したと思う。試合直前は笑顔など見せず、円陣まで組んで。
残念ながら以前の2チームからは感じとることはできなかったそれだった。
その敬意に、自分は気持ちを高ぶらされ、そして、ビックチームの看板を背負ってる選手の道徳心にすごい共感を持った。
サンパウロの選手は、真剣に向かってきてくれた。
必死にボールを奪いにきたし、言い合ってる姿からもそれは感じれた。
もし、世界一になり、練習場もすごい敷地にある日本でも知られた、サンパウロというビッククラブが、ヘラヘラグラウンドに足を踏み入れている姿を見たら、失望していたし、ブラジルなんてやっぱりサッカーがうまいだけ、と未だに思っていたんじゃないかと思う。
技術の質は言うまでもなく、精神的な部分の質までもレベルの高さを見せられた一日だった。

